DJ初心者にとって意外と困るのが時間の使い方です。今やDJコントローラーの登場によって、DJがプレイ中に行うことはそこまで多くなくなってきています。
BPMを合わせるのだってSync機能を使えば一瞬でできてしまいますし、膨大の曲データから流したい曲を探すのもライブラリー上の「Prepare」をクリックすればそこに楽曲を事前に準備しておくことができるので、曲探しにも時間はとられません。
初心者ができることといえば、ミックス(つなぎ)やFXで効果音をつけることぐらいでしょう。簡単になってきているのは嬉しいことなのですが、それだけやることが少なくなってきて、最初の頃は「何か他にすることないのかな?」と時間を持て余してしまうことがあります。
そして大きな問題として、何も加工されていないオリジナルの曲を流した時にただCDを垂れ流しているような印象を与えてしまう可能性があります。これが初心者感丸出しの大きな原因になってしまうわけです。「あ!この曲聴いたことある!」と最初はオーディエンスも盛り上がってくれたりしますが、クラブ慣れしている人には「まーたこの曲か」と思われてしまうわけですね・・。
曲をただただ垂れ流してはミックスして、を繰り返しているDJにはどこか物足りない印象を受けてしまいます。
DJ初心者からいち早く抜け出すためにチェックしたいのが「Mashup(マッシュアップ)」です。
マッシュアップとは、複数の曲を加工・編集してひとつの曲にする手法のことです。サビ前までは違う曲で、サビにさしかかるところで違う曲にミックスされ、サビ後にまたサビ前の曲に戻る、といったような曲がマッシュアップの一例として挙げられます。2つの曲はもちろんのこと、3つ、4つの曲が1つの曲として加工されるようなものもあります。
マッシュアップを流すとオリジナルの曲とはまた違った雰囲気を醸し出すことができすので、オーディエンスを飽きさせず、そしてDJ初心者感も出にくいです。「あ、このリミックス面白い!」なんてオーディエンスに思われるわけですね。
ただ、それなりに作曲に関する技術がないとマッシュアップを作ることは難しいです。そこでSoundcloudで見つけるのです。Soundcloudには様々なマッシュアップがアップロードされていて、中にはフリーダウンロード、つまり、無料でダウンロードできるマッシュアップがあります。
フリーダウンロードの簡単な見つけ方も紹介しておきます。
Soundcloudの検索画面で検索枠に「Mashup」と打ち込んで、左側の「Tracks」を選択し、さらに「To Modify Commercially(改変・商業OK)」を選択します。あとは楽曲の下の「Download」または「Free
Download」からフリーダウンロードしてください。
特に「↓Download」という表示の楽曲はSoundcloud上ですぐにダウンロードできるものが多いです。
より詳細な検索をしたい場合は、「アーティスト名 Mashup」「楽曲名 Mashup」というような形で検索してもいいですし、左側の「Filter
by tag」より「#House」「#progressive house」「#Electronic」といったようなタグからのジャンル別検索をすれば、好きなジャンルの中でまた新しい曲に出会える可能性もあります。
フリーダウンロードした曲をSerato DJに取り込んだら、あとはFXで効果音をちょちょちょっと足しながらかけるだけで、あたかも、できる人!って感じでプレイすることができます。
もちろん、現場で使える技術をつけることは大事ですが、DJ初心者はまだ技術もないですから、とにかくそれっぽさを出すことが大事になってきます。そのためにもいくつかマッシュアップのストックもあったほうがいいですよ、ということです。
作曲の技術をつけるためにも自分でマッシュアップを作る練習をしてみるのもいいかもしれません。かくいう私はまだマッシュアップなど作れませんけど・・。それでもマッシュアップ作成に使えるフリーソフトはたくさんあるようですので、気になる方はチェックしてみてください。